発熱で受診、インフルエンザの検査をご希望の方へ

インフルエンザの検査は、発熱してすぐでは正確な判定ができません。

当院では、発熱後5〜6時間以上経っていない場合には原則としてインフルエンザの検査は行いませんのでご了承ください。
(理由は下記のとおりです。)

インフルエンザの検査は、発熱してから少なくとも5〜6時間、あるいはそれ以上たっていないと、ほとんどの場合、本当はインフルエンザなのに陰性となってしまいます。
中には、24時間以上たってからようやく陽性に出ることもあります。
(早過ぎると、本当はインフルエンザでも違うと言われてしまう、特に夜間救急受診した時など)

また、保険診療の規則で、同じ人ではひとつの医療機関で月に1回しか検査ができません。
(これは、全くナンセンスなのですが)(2015追記:最近は2回までは認められるようです)

インフルエンザかどうか心配な方は、発熱してもあわてて受診するのでなく、半日くらいは熱の経過、症状を観察し、高熱が半日以上続くようなら受診して、必要ならば検査を受けるという形が望ましいです。(インフルエンザ以外の発熱でも同様なのですが)

学校・幼稚園・保育園等からの熱が出たら早く受診しなさいという指示は、安易で不適切です。
小児科学会等からの勧告も、熱が出たらすぐ受診ではなく、熱だけでなく意識障害や呼吸障害等のおかしな症状が出たら早めの受診を、ということになっていて、マスコミ等の報道のほとんどは勘違いをしています。(意識的に不安を煽っているのかも)

また、インフルエンザに効く薬を早く飲めば脳炎・脳症にならないということではなく、
脳症になってしまう時は薬をいくら早く飲んでもなってしまいます。

(今の医学では防ぐ方法はありません。唯一の方法は、インフルエンザにかからないようにすることです。)

したがって、夜間急に熱が出たからといってあわてて大混雑している救急に受診するのは意味がないばかりか、長時間待たされ、誤った診断、余計な病気をもらう(インフルエンザでないのにインフルエンザを心配して受診して、インフルエンザをもらってきてしまう、などの)可能性もありますので、なるべく夜間は様子を見て、日中に受診してください。

但し、けいれんが10分以上止まらない、意識がおかしい、呼吸がおかしいなどという場合は別です。
こういった場合は、すぐに受診してください。